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◆ Vol.76 『オヤジギャル・ギャルオヤジ』 ずいぶん前「オヤジギャル」という言葉が流行した。なんでも漫画家の中尊寺ゆつこさんが発見・命名したものということで、90年には流行語大賞にもなっていた。オヤジギャル。オヤジくさいギャル。オヤジっぽい行動をするギャル。 流行語大賞をとった、などという場合、その後10年も経てば 「そうそう、あの頃いたよねー、懐かしい言葉だね。今はどうなのかなー、すっかり見なくなったねー」
といったケースがわりと多いのだが、このオヤジギャルに関してはどうも例外であったらしい。どうなったのかねー、どころの話ではない。あの90年に発見されたのはただの始まり。その後どんどん増加していっているらしい。 たしかに身辺を見回しても思い当たる。 ゴルフ練習場、居酒屋、蕎麦屋、焼肉屋、ビヤガーデン、競馬場、温泉、牛丼屋にパチンコ屋。以前はオヤジの聖域と言われていた場所にも満遍なくギャルが出入りするようになり、もはやオヤジの居場所は立ち食い蕎麦屋とトイレくらいしか残されていないのが現状だ。 場所だけではない。 様々な行動にもオヤジ化の現象は見られる。 居酒屋などに3人くらいでやってきて、席に着いたとたん「とりあえずナマ3つね」なんて姿を見ると、もうオヤジ以上にオヤジらしい。 駅のホームの喫煙所でタバコをふかしてる女性の姿も、以前の「ちょっと遠慮がち、タバコを挟むのも指の先のほうで」なんて姿はすでになく。もう人差し指と中指の根元の方でガッチリとタバコを挟んでブカーっと吸う姿には何か風格さえ感じる。この前など、そこに電車が到着し、電車の扉に向かうそのギャルが最後に思いっきりタバコを吸い込んで、ブハーなんて煙を吐きながら歩いていったのを見た時には、その煙る後姿に「お仕事がんばってね」なんて声援をおくりたくなってしまうくらいであった。 他にも、街中で首にタオルを巻いている、歩きながらくわえタバコを吸っている、道端にアグラをかいて座っているなんていうのは日常茶飯事。少し前、電車の席で足を組んでスポーツ新聞読んでいたギャルを発見した時には、感動さえしたものである。なんか噂ではAV(オーディオのほうではなくて、アダルトのほう)を見る女性も増えているという。 もうオヤジギャルなんて言葉で区別するのがおかしいくらいの当たり前さ。 さて、こうしたオヤジギャル現象であるが、元祖本物のオヤジに感慨を与える以外に、意外なところに影響を及ぼすことになった。ギャル専門市場の衰退である。 最近すっかりオヤジの領分への進出を果たしたギャルたち。当然オヤジの居場所に出入りしたり、オヤジしかやらないことで寛ぐようになった反面、やはり今まで贔屓にしていたギャル専門ジャンルに対しては手薄になるようで。そりゃそうですよね。今までカフェバー(今もこんな呼び方するんでしたっけ)とかコンセプトバーとかでカクテル傾けてた人たちが、赤提灯に出かけて「ナマ3つ」なんて言ってるわけですから、その分ギャル専ジャンルは減ることになる。 でね、なにが起こったかというと、なんとギャルが手薄になったジャンルに、ギャルのせいで居場所を失ったオヤジさんたちが進出するようになったんですね。 この人たち「ギャルオヤジ」と言うらしいんですが。 例えば、携帯電話のストラップにいろんなキャラクターものや、人形、その他飾りをちゃらちゃら付ける、おしゃれなカフェに出入りする、聞いてるCDが浜崎あゆみだったり、デパ地下のグルメにやたらと詳しかったり、美味しいパンは行列しても購入したり、新しいケーキのお店のことを必ず知ってたり、キャズやOZマガジンを愛読してたり、インテリアや雑貨に夢中だったり・・・。 茶髪のオヤジが増えたというのも、この現象なのか。 そうそう、香水つけたり、爪の手入れをネイルサロンに行っておこなうオヤジも増加中らしい。そう言えば、この前東急ハンズの「香り」のコーナーの前を通りかかったら、いるのは男、それもオヤジ世代ばかりだったし。 何があったんだオヤジたち。どうしたんだオヤジたち・・・、と言いつつも、不思議なことにその気持ち、何だかとっても分かってしまう今日この頃。 今かたわらに置いてある携帯電話のストラップには、キャラクターのおサルがぶら下がっているし、デパ地下も好きだもんなー。そこで美味しそうなケーキなんか見つけて帰る時なんか、とっても幸せな気分だし。 うーん、ネイルサロンかー。どこにあるんだろ。 | ||
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作者: over40流行ヒッパラレ研究会
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